昔、中国を唐が支配していた時代に
「魏徴」という優秀な役人がいました。
この魏徴は元々、
初代皇帝の長男である「李建成」の教育係でした。
ところがこの李建成はオットリしていて
何をしてもドンクサイ奴でした。
一方、弟の「李世民」は野望も能力も遥かに兄の
李建成を凌ぐものを持っていました。
かしこい魏徴は常日頃から李世民は危険な人間だと
わかっていたので毎日のように李建成に対して、
「李世民を1日も早く始末しておかないとあなたの首を
狙ってきますよ。」
と言い続けてきました。
そしてその心配通り、李世民は李建成を殺してしまいます。
残された魏徴も罪人として李世民の前に引っ立てられます。
毎日、李世民のことを「殺せ殺せ」と言い続けていたので
当然のことだと家臣たちは皆思いました。
ところが李世民の反応は意外なものでした。
魏徴に対してこう命令したのです。
「これからは俺の参謀として片時も離れず俺の悪口を
言い続けてくれ!」
そしてその後、魏徴が病気で死んだときに、
「人を鏡として初めて自分の行為が当を得ているか
わかるものだが私は鏡を失った。」
「私はもう二度と自分の本当の姿を見ることはできないのだ」
と嘆いたそうです。
さすが一大国家の基盤を築いた人物は言う事が違いますね。
このように、
==========================
自分に対して言いたいことをズバズバ言える存在を持つ
==========================
ことは業務提携の契約交渉でも必須です。
中小企業における交渉は多くの場合、
経営者が自ら行います。
でも所詮経営者でも交渉に必要な全ての知識と経験を
兼ね備えているはずがないのです。
だから自分の未経験の分野については、
==========================
自分に対して言いたいことをズバズバ言える存在を持つ
==========================
ことをしないと間違った判断を下してしまいます。
これはその会社にとって致命的です。
なかなか社内ではTOPに対してズバズバと物を
言える存在はいないでしょうから、社外に求めるのが
一番手っ取り早いかもしれません。
あなたには、いますか?
そのような貴重な存在が。
もしいないようでしたら今からでも探し求めてくださいね。
またメールしますね。
遠藤祐二