代理店(Agent)と販売店(Distributor)との違い

日本では代理店(Agent)販売店(Distributor)とを
混同して使うことが多く、契約交渉の場で混乱することが
多いです。

 

まずはざっくりとその違いを理解するために以下の
動画で簡単に説明していますのでご覧ください。

↓ ↓ ↓ ↓

 



いかがでしたでしょうか?

上記の動画で簡単なイメージがつかめたらさらに
下記の表を頭の中に入れる事から始めてみる
のをオススメ致します。

一言で言うと、「顧客に対する責任の重みが代理店販売店
では全然違う」ということですね。

販売店と代理店_3.jpg

 

いかがでしたでしょうか?

一般的に日本企業が海外のメーカの代理店または販売店
になる場合は、「在庫が不要」「品質保証責任があまりない」
という理由から代理店から始める方が負担は少なく始められる
ようです。


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製品(Product)は何?

代理店でも販売店でも、製品の数がたくさんある場合は
取扱う製品を細かく定義することがとても重要です。

最も確実で最も多く取られている方法は、別紙(Attachment)
に詳細に
品名(Product Name)、型番(Product Number)、
価格(Price)別に記載すること
です。

こうすれば間違いは起こりようがないですし、新製品が
出た際には別紙を改訂するだけで済みます。

ここを曖昧にして、「製品はメーカが製造するパソコン」
などどしてしまうと、代理店販売店がその製品の範囲
をできるだけ広く拡大解釈しようとし、もしあなたが
メーカーの立場であればトラブルの元になるので注意が
必要です。


一方、商品の数と種類があまり多くなく契約締結後に
新製品が数多く開発されることが予想される場合は、
「製品はメーカが製造するパソコン」と言ったような感じで
ざっくりと決める場合も多いです。

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販売地域(Territory)はどこ?

代理店でも販売店でも、その代理活動や販売活動を
どの地域(Terriroty)で行うことができるのか?に
ついてはきちんと決めておかなければなりません。

代理店は販売店としては、できるだけ広い地域で活動
したいですし、メーカーとして代理店/販売店戦略がある
会社としては、狭い地域しか代理店/販売店活動を認め
たくないケースもあるはずです。

恐らく、ここが日本の代理店/販売店契約と比較して
英文の代理店/販売店契約において重要視される
ポイントの一つかと思います。



日本国内の契約ではあまりこの地域に関しては
あまり、問題になることはないです。

しかし最近はグローバル化が進み、日本+韓国や
中国、台湾、東南アジアにおける地域も最初の契約交渉
の段階でどのような扱いにしたいか決めておかないと
ならにケースも増えています。
 

また、多くの国が隣接するEU諸国などでは、厳密に地域を
区切ることを要求するメーカーも多いです。


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独占(Exclusive)?or非独占(Non-Exclusive)?

代理店(Agent)でも販売店(Distributor)でも、
独占権(Exclusive Right)に関する考え方は共通しています。

下記の様々な要素を頭に入れておき、
「ここは譲るけど、ここは譲れない」と言った交渉戦略を
事前に立てておくことが重要です。

 

 

代理店販売店の立場】


1.販売地域内では、できるだけ競合他社に製品を
  扱わせないようにしたい⇒独占権が欲しい。

2.メーカ自身も販売地域内では製品の販売をせず、
  引き合いがあったら全て自社を通すようにして欲しい。

3.メーカーの他の代理店/販売店が販売地域内において
  積極的な販売活動をしないように適切な措置をとって
  欲しい。


【メーカの立場】

1.できるだけ多くの代理店/販売店に非独占(Non-Exclusive)の
  代理権/販売権を与えて競争させ、本当に優れた代理店/販売店
  だけを残すようにしたい。

2.最重要顧客(例:官公庁、上場企業)に対する製品販売は自社で
  するようにしたい。

3.仮に独占権を与えるにしても、「最低これだけの売上は達成しなさい!」
  という、最低購入保証(Minimum Guarantee)をしてもらいたい。
  販売地域内では他の代理店や販売店はいないのだから、当然の要求である。

  ※なお、商品購入とカウントされるのは「注文書受領時」、「引渡時」
   または「代金支払時」のいずれかになるのかまで明確にしておくことも
   ポイントの一つです。

  ※また実際の交渉では大体下記の4つのような「落とし所」があるようです。

   (a)最低購入義務を努力目標に変更、または「金額ベース」を「数量ベース」
     に変更
   (b)最低購入義務違反の場合のペナルティを実際の購入数との差に相当する
     代金相当額を損害賠償として払うものとする。また2年連続で最低購入義務を
    未達の場合に初めて契約解除できることとする。
   (c)最低購入義務違反の場合のペナルティを独占⇒非独占への変更とする。
   (d)最低購入義務違反の場合のペナルティを販売地域の減少とする。


4.仮に独占権を与えるにしても、競合他社の類似商品を取扱いを禁止する
  競業避止義務(Restraint of Competition)を飲んで欲しい。

5.仮に独占権を与えるにしても、代理店/販売店が販売地域外では積極的に
  販売活動をしないようにして欲しい⇒販売地域内における販売活動に集中
  して欲しい。


★独占禁止法をチェック!

 メーカーと代理店/販売店が競争関係に立ち、代理店/販売店が契約対象品
 と同種の製品(=競合製品)を製造・販売している場合に、代理店/販売店は
 自己が既に取扱っている製品と契約対象品との競合を回避しようとする傾向に
 あり、独占的代理店/販売店契約が競争阻害効果を生じる場合は違法とされて
 います(流通・取引ガイドライン第3部 第1~3)

 ◆目安

   問題あり(競争阻害効果あり)

   =>市場シェア25%を超えかつ順位が第1位

   問題なし(競争阻害効果なし)

   =>市場シェア10%未満または順位が第4位以下


  ★上記の日本における独占禁止法の考え方です。
    当然、世界各国にも独占禁止法はあり、似たような考え方は
    大抵どこの国にもあります。

   よって、日本の独占禁止法の基本的な考え方を頭に入れたら、
   「日本にはこのような考え方があるけれど、あなたの国ではどう?
   と相手方に確認させるのが一番早いです。

 

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個別契約(Individual Agreement)

ここは、販売店契約(Distributorship Agreement)だけの項目となります。


代理店は、メーカーと顧客との間にあって製品売買の
仲介・取次だけを行い、実際の製品の売買契約は、
メーカ−顧客間で締結されますので、代理店がメーカーと
個別契約を締結することはありません。


メーカーと販売店との間で個々の製品の取引に関しては
注文書(Purchase Order)、注文請書(Sales Note)など

をやり取りし、それが個別契約の成立という考え方になります。

販売店契約の中では、単に「個別契約では下記の条件を
定めるものとする」などとだけ記述し、「品名、数量、価格
納期、支払条件、保証期間,etc」などの項目を列記する
だけで、具体的な内容は書かない(=注文書等に書く)
のが普通です。

また、販売店契約書と個別契約書の内容に矛盾があるとき
はどちらを優先するかも記載するのが普通です。

柔軟に運用したいのなら、個別契約書優先、絶対に取引
条件を途中で変更したくないのなら販売店契約書優先に
するのが良いとは思いますが、ここはケースbyケースでの
対応となります。

更に、どのような手続を踏んだら個別契約が成立するか?
も意外と重要です。


◆発注者が注文書を受託者に提出したら成立
◆発注者が受託者に電話で注文したら成立
◆発注者が注文書を受託者に提出し、受託者が注文請書を
 返したら成立
◆上記の場合、受託者による注文書の提出日から起算して
 3営業日以内に、受託者が何かしらのアクションを取らなかったら
 自動的に成立


などなど、実に様々なパターンがあります。
取扱う製品の特性、取引の内容に応じてベストの選択肢を選択しましょう。

また、一端、締結された個別契約の業務を完了しないうちに本契約が
満了したらどうするのか?などについても忘れずに契約期間Term)の
条文のところにでも規定しておくことも重要になります。


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受入検査(Inspection)

ここは、販売店契約(Distributorship Agreement)
だけの項目となります。


代理店は、メーカーと顧客との間にあって製品売買の
仲介・取次だけを行います。

よって実際の製品の納入および受入検査は、メーカ−顧客間で
行われますので、代理店契約書(Agency Agreement
において受入検査について条件の交渉を行うことは、ほぼありません。


★重要★

受入検査は、その合格をもって、
@保証期間の開始
A支払請求権利の発生
B所有権/危険負担の移転

となるケースが非常に多いです。

従って、どのようなプロセスが完了したら、受入検査完了となる
のか?を明確に記述します。よく争点になるのは下記のポイント
です。

 

◆どのような基準に基づき受入検査するのか?

 ・メーカが定めた基準?販売店が定めた基準?双方で協議して
  定めた基準?


◆受入検査の期限は?

 ・製品の納入後、○○日以内に販売店は受入検査を行うか?
  メーカーとしては、例えば納入後1年間も販売店が受入検査せずに
  いつまでも、代金を請求できなかったら困る訳です。

  従って、受入検査の期限をきり、その期限までに販売店が
  受入検査を行い、欠陥等の通知をメーカーにしなかった場合は
  当該製品の受入検査に合格したものとみなす、と言った規定を
  契約書によく記載します。

 ・また、製品の特性やビジネスの状況によっては受入検査を省略
  することもあるでしょう。そのときは、いつの時点で支払請求権が
  発生するのか等が忘れられがちですので明確に決めておきましょう。


また受入検査に不合格の場合はどのような補償をメーカーに
してもらうかもその製品特性に合わせて具体的に規定しておきましょう。

◆補償の内容

 ・製品の代替品提供?(replacement)
 ・修理?(repair)
 ・返金?(refund)
 ・クレジット提供(credit)


 など色々な
 ケースが考えられますが、ここは製品の特性やビジネスの内容に
 よって違ってきますので、よく検討してきちんと決めておきましょう。




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保証期間(Warranty)

ここは、販売店契約(Distributorship Agreement)
だけの項目となります。


代理店は、メーカーと顧客との間にあって製品売買の
仲介・取次だけを行います。

よって実際の製品の品質自体の取り決めは、
メーカ−顧客間で行われますので、代理店契約書(Agency Agreement)
において保証期間について条件の交渉を行うことはほぼありません。


保証についてのポイントは下記のとおりです。

◆保証開始時期、期間

 保証の開始は、

 ・納品日(Delivery date)
 ・受入検査合格日(Date of acceptance of incoming inspection)
 ・代金支払日(Date of payment)


 など色々なケースが考えられますが、とにかくきちんと決めておく
 ことです。

◆保証の内容

 ・製品の代替品提供?(replacement)
 ・修理?(repair)
 ・返金?(refund)
 ・クレジット提供(credit)


 など色々な
 ケースが考えられますが、ここは製品の特性やビジネスの内容に
 よって違ってきますので、よく検討してきちんと決めておきましょう。


◆補償の請求方法

 書面を求めるのか?メール/電話で良いのか?補償請求にあたり
 申告しなければならない内容(例:欠陥発生日時、内容等)などを
 可能であれば細かく決めておいた方が後々トラブルを回避しやすい
 です。


◆欠陥製品の処理

 返品?廃棄?その費用は?どちらがどのアクションを取るのか?を
 きちんと決めておきましょう。



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所有権(Title)/危険負担(Risk)の移転

ここは、販売店契約(Distributorship Agreement)
だけの項目となります。


代理店は、メーカーと顧客との間にあって製品売買の
仲介・取次だけを行います。


よって実際の製品の納入に関しての

メーカ−顧客間で行われ、一切のリスクは負いません。
よって代理店契約書(Agency Agreement)において
所有権/危険負担について条件の交渉を行うことは
ありません。


【所有権:Title】

所有権とは、製品を自由に使用、収益、処分することのできる
権利のことを言います。

【危険負担:Risk】

危険負担とは、例えば製品が販売店への引き渡し前に火災や
地震、盗難等のどちらの当事者の責任でもない原因によって
滅失・毀損した場合にどちらが責任を取るか?ということです。


所有権と危険負担がメーカから販売店に移転するタイミングの
主な物は下記の3つです。

・製品引渡時(Delivery)
・受入検査時(Incoming Inspection)
・売買代金完済時(Completion of Payment)

メーカとしては所有権についてはできるだけ遅く移転させ、
危険負担は逆にできるだけ早いタイミングで移転させたいと
考え、販売店としてはその逆です。

今までの遠藤の経験上、一番リーズナブルな落とし所は、
「受入検査時:Incoming Inspection」のようです。


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コミッション(Commission)の計算方法

ここは、代理店契約(Agency Agreement)
だけの項目となります。


販売店は、メーカーから直接製品を購入し、
顧客に対して新たな価格で再販を行います。
よって販売店契約書(Distributorship Agreement)
において、コミッションについての条件の交渉を行うことは
ありません。


@元は何の価格を使うか?

大きく分けてメーカーが(代理店が仲介した)顧客に
販売した、@売上高(Sales)A純利益(Net Sales Price)
の2つが考えられます。

しかしながらAの純利益の場合、@の売上高と比較
すると、代理店にとってはかなりリスクが高いと言える
でしょう。

メーカーがどんな費用を売上高から控除するかわかり
ませんし、費用の数値自体も信用できるかどうかチェック
しなければならないからです。

ちなみに売上高から控除される項目で典型的なもの
は下記のとおりです。

・治具(fixture)
・金型(tooling)
・検査費用(test charge)
・輸送費(transportation charge)
・保険料(insurance)
・税金(taxes)
・利息(interest)


メーカーからの明細書を取得するのはもちろんのこと、
定期的に税理士/会計士などを送り込んで監査(Audit)
する権利なども契約書上に記載しておくことが必要になります。

上記のような理由により、代理店にとっては「売上高」を
ベースにコミッションを計算してもらう方が良いです。

これは理不尽な話かとは思いますが、交渉力のある代理店
の中には、売上高の金額を「消費税込」にしてコミッションの
金額を少しでも高くしようとする企業もあります。


A料率はどうするか?

ここは製品の市場価値、マーケット事情、両当事者の力関係
などに応じて、決めていきます。製品価格の変動が激しいような
場合は、随時見直しができるような条件も記載しておくと良いと
思います。


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代理店(Agent)の支払い条件

ここでは主に、両当事者で合意した料率のコミッション
どのように計算して、どのような支払期限でメーカーが
代理店に支払うのか?を規定します。

一番多い例は、毎月末で締めて翌月末までに支払うという
形でしょうか?他には四半期末で締めるケースもあります。


但し、折角代理店が取り次いでメーカーと顧客間で売買契約
が成立し、製品の引き渡しが終わったとしても、顧客の事情で
製品の支払がメーカにされないことも良くあります。

メーカの立場としては、コミッションを代理店に支払うのはあく
までも、顧客から製品の支払がされた部分についてのみ支払う
とし、顧客からの代金回収ができなかったケースではコミッションを
支払わないようにすることをよくやります。

 

一方代理店の立場に立ったらどんなリスク・心配が考えられる
でしょうか?

まずは、上記のコミッション請求権の発生の時期ですが、メーカとは
逆に、メーカと顧客との製品の販売契約が成立した時点とすることが
考えられます。

「私は販売活動して取りメーカに取次いだのだから、後の代金回収の
 リスクまでは負うことはできません!」

という訳です。


また他には、メーカーから支払われるコミッションの計算が適正に
なされているか否か?という心配もありますよね?

そこで顧客からの代金の回収を代理店が行うような条件を
要求するケースもあります。

以下に条文の例を書いておきますね。

1.代理店は顧客から本製品の販売代金を受領し、毎月締め翌月末
  までに販売代金総額からコミッションを差し引いた残額をメーカー
  の指定する金融機関の口座に振り込んで支払う。

  Agent shall once receive any and all payment for Product
  from Customers on behalf of Company and calculate the
    total amount of Commission which accrue during one (1)
    month period from the first to the last day of each calendar
    month ("Computation Period") and deduct Commission and,
   thereafter, shall remit the balance of net sales amount of
  Product after deduction of Commission to the bank account 
    designated by Company within 30 days following the last day
    of Computation Period. 


2.本条は、代理店が本製品の販売代金回収について責任を負うことを
  意味しない。
    This Article shall not mean that Agent shall be responsible for
    the collection of payment for Product from  Customers.


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販売店(Distributor)の支払い条件

販売店契約(Distributorship Agreement)の支払条件
と言っても、基本的にはメーカーから販売店(Distributor)が
購入するだけです。


よって通常の売買契約のときと同様に、
例えば注文書(Purchase Order)で販売店がメーカーに発注し、
メーカーが注文請書(Sales Note)で注文書の条件に合意したら、
その注文書−注文請書で定めた支払条件で製品の取引をする
だけです。

また、支払条件は為替や商品の原材料の市場の変化等に
合わせて頻繁に変更するのが普通です。

従って、販売店契約書においては支払条件を事細かく
規定することはあまりなく、「支払条件は注文書と注文請書
によって成立する個別契約(Individual Contract)に任せる!」
としてしまうことが多いです。


たまに市場価格の変動が激しい商品について現在の取引価格
と○○%乖離が生じたときは協議のうえ、価格を調整する、と
販売店契約書に規定するケースもたまにありますが、
やはりそこは個別契約書に任せてケースbyケースで
柔軟に対応できるようにしておいた方が都合が多い
ことが多いようです。


また製品の価格には源泉税(Withholding Tax)や
消費税(Value Added Tax)などは含まれるかどうかなども
重要ですので、ここは個別契約任せにせずに販売店契約書に
明確に契約書に書いておいた方が良いかもしれません。


また、たまに販売店が顧客に再販売するときの価格までも
契約書に記載している例もありますが、これはあくまでも
メーカーの希望小売価格(suggested retail price)に
とどめ、販売店が顧客に販売する価格の決定権は販売店
が持つようにしないと、再販価格維持とみなされ、独占禁止法
に抵触する可能性があるので、注意が必要です。


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支払通貨(Currency)

為替変動が企業の利益に与えるインパクトはすさまじい
ものがあります。ちょっとやそっとの企業努力で稼いだ
利益などあっと言う間に吹っ飛びます。

下記のポイントについて必ず相手方と交渉して決めて
おくようにしましょう。

 

@どこの国の通貨で払うか?


A為替相場を考慮するなら、いつ、どこで発表された、どのような
  種類の為替レートにするのか?(対顧客相場、銀行間相場等。
  対顧客相場でもTTS、TTB、at sight、usance等、色々とある
  ので経理担当と必ず相談して決めること)


B大幅な為替変動があったときはどうするか?

 もし、価格の見直しをすることに合意しているのであれば、必ず
 その見直し方法について計算式等で詳細に契約書に記載する
 のが望ましいです。

 例)
 In the event that the TTS rate of US dollar for
  the Japanese Yen quoted by NIKKEI newspaper
  (hereinafter called "Exchange Rate") on the date
  of signing of this Agreement has been fluctuated
  by more than 10 yen compared with the value of
  Exchange Rate on the date of issue of invoice,
  the amount of invoice shall be changed in accordance
  with the Exchange Rate recaluculated upwards or
  downwards by a half portion which exceed 10 yen of
  fluctuation. 


 契約締結日における日本経済新聞掲載の円の対USドルTTSレート
 と比較して請求書発行日の同レートが10円以上変動したときは、
 10円を超える部分の1/2を増額/または減額したレートで請求金額
 を変更することとする。

  なお、計算が複雑になる場合は文章で示すとわかりにくいので
 計算式をそのまま記述すると間違いが少ないのでお勧めです。 


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在庫(Inventory)

ここは、原則として販売店契約だけの項目となります。


代理店は、メーカーと顧客との間にあって製品売買の
仲介・取次だけを行い、実際の製品の納入および在庫管理
の交渉は、メーカ−顧客間で行われますので、代理店契約書
において在庫について条件の交渉を行うことはありません。


但し、代理店が保守やメンテナンスまでを請け負う契約の
場合は、代替品用としてある程度在庫を持つケースもたまに
ありますが、あくまでも例外的なレアケースです。


メーカとしては、販売地域内において顧客から引き合いが
あったら常に製品が販売できるよう、販売店には余裕を
もって在庫を保持して欲しいと考えます。

また、販売店が製品の保守などをやる場合には、代替品用
にある程度、在庫を保持しておいてもらわないと困ることに
なります。

更には、その在庫の数および状況を常に販売店にレポート
してもらわなくてはならない製品もあるかもしれませんね。

そうするとこんな条文が考えられます。

  1. 販売店に適正在庫保持義務
  2. 契約解除後も在庫に関しては引き続き契約条件が適用になる旨を規定
  1. Distributor shall maintain adequate stocks of Products
    in order to enable it to offer and to ensure a good delivery
    service to customer in Territory and shall report to Company
    quantity of such stocks and their sales condition.
    Distributor shall keep such stocks in good condition and
    free from all damage and contamination which might detract
    from the appearance or performance of Products.
  2. Even after termination of this Agreement by any reason
    whatsoever, the provisions of this Agreement shall be
    applicable to Products possessed in stock by Distributor


一方、販売店の立場から言えば、あまりに在庫を抱え過ぎて
それが不良在庫になるリスクは避けたいと考えますのでその
あたりは、Forcastなどの資料をもとにメーカーと販売店との
交渉になるところです。

あくまでも取扱う製品の性質によってかなりこの「在庫」に
関する取引条件は変わってきますので、製品担当ときちんと
事前に打ち合わせしておくことが重要です。

 

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販売促進(Sales Promotion)

ここは、実務に基づいてメーカーと代理店販売店
役割分担を規定して行きます。


主な内容としては・・・

・広告宣伝
・イベント/キャンペーン
・CM
・マスコミの利用

等について、マーケティングプランに基づいて詳細に決めて
いきます。

規定例としては下記のような内容を決めていきます。
特に販売促進に関しては費用が高くつくものもあるので
時にはメーカが費用を持つことも交渉によってはあり得ます。 

 

★    ポイント

  1. 販売店は販売活動に最大限の努力を払う。
  2. カタログ等の宣伝資料は無料でメーカが販売店に提供する。
  3. Distributor shall use its best effort to distribute Products
    and fully to develop the market within Territory and shall
    continuously offer, advertise, demonstrate and otherwise
    promote the sale of Products.
  4. Company shall provide Distributor free of charge with
    adequate quantities of catalogues and such other additional
    literature and advertising materials as may be necessary
    in Territory.

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貸与品/支給品(Lent/Supplied articles)

ここでは、メーカーから代理店販売店が貸与又は支給
されるものについて細かく決めて行きます。

製品については、もともとメーカーが開発・製造しているもの
ですから、メーカーの方がたくさん情報を持っている訳です。

顧客から見れば、代理店販売店であってもメーカーと同等
の情報を持っているという目でみますので、代理店販売店
しては、必要なものをリストUPしておいてもれなくメーカーから
貸与又は支給を受けることが大事です。

またそれが無償か有償かについても明確に規定しておきましょう。

イメージが湧きやすいように、貸与品/支給品の一般的な例を
リストUPしておきますね。

【貸与品(Lent articles】

・機械
・金型
・治工具
・試作品
・設備
・計測器
・ソフトウェア
・図面
・仕様書
・規格
・技術資料
・マニュアル
・光ディスク/CD/DVD


※上記の貸与品については、高価なものもありまた秘密性も高い
 ケースもあるので、必要に応じて別途、物品貸出契約のような
 ものを締結するケースもあります。

 

・販促用ビデオ/DVD/CD
・のぼり旗
・看板



【支給品(Supplied articles)】
・ノベルティ
・POP
・パンレット
・製品カタログ
・ポスター
・チラシ
・小冊子
・会社案内

 

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技術的助言および訓練(Technical Advice and Training)

製品によっては、マニュアルやパンフレットだけあっても、
どうにもならない高度な技術知識を要する
ものもあります。

また新製品が出れば、新しい知識も必要になります。

よって製品の特性に応じてメーカから代理店販売店
技術指導を受ける機会を設けるケースが多いです。

条文としては下記のような規定例があります。

Company shall provide Distributor with such technical advice,
information, materials, manuals and other technical documents
as may be necessary to enable Distributor to understand Products
and to perform its obligations under this Agreement.

During the effective term of this Agreement, Company shall continue
to give Distributor such technical assistance as Distributor may
reasonably request.

Distributor shall reimburse Company for all reasonable
compensation, transportation, hotel and other out-of-pocket
expenses incurred by Company in providing such technical
assistance.



これもメーカー側の技術者に長期間にわたって派遣して
もらうようなケースでは、別途技術支援契約のようなものを
締結して、その諸条件について細かく決めておくほうが後々
トラブルを防ぐことができます。


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アフターセールスサービス(After Sales Service)

エンドユーザに製品を販売後、その操作方法に係る問い合わせ
や故障受付等のアフターサービスが必要です。

通常ですと、その製品を作ったメーカーがその役割を果たしますが、
中には技術力がある代理店販売店もおり、アフターサービスまで
行うケースもあります。


そのような場合、下記のようなポイントまで販売店/代理店契約の
中で規定しておくとよいでしょう。

◆アフターサービスに係る詳細な内容(役割/責任分担)
◆アフターサービスに対する対価(有償?無償?)

簡単な条文では下記のような規定があります。

Agent shall perform management of inquiry and claim
from Customers in respect of Product sold in Territory 
at the expense of Agent. 
Agent shall maintain adequate tools, facilities, manpower
and service organization for such after sales services. 




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商標等の使用(Trademark, Trade name and Logo mark)

メーカーが大企業だったりするとその製品についている
商標、ロゴ、商号だったりが強力な営業ツールになります。

従って、代理店販売店としてはメーカーの商標等を
ホームページ、パンフレット、名刺、ノベルティ、小冊子等々
に使用させて欲しいと思う訳です。できれば無償で。

条文例としては下記のような具合です。

Agent may use trademark, trade name and logo mark
of Company free of charge only on Agent’s website and
only in connection with the sales of Product in Territory
during the term of this Agreement.



また、それら商標等を使用していることで第三者から商標権
の侵害のクレームをつけられてはたまらないですから、メーカ
にきちんと商標使用についての保証をしてもらいたいと考えます。


また、逆にメーカーとしては使用を許可した商標等を代理店販売店
が勝手に商標出願されては困りますし、不正使用、改変も防ぎたい
ところです。更には第三者が当該商標等を侵害している事実を発見
したら直ちにメーカーに通知して欲しいと考えます。


また、契約終了・解除により契約が失効したときは、直ちに代理店/
販売店の使用を中止することを要求したいところです。

条文例としては下記のような具合です。

Agent shall cease the use of Company’s trademark,
trade name and logo mark on its website.




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費用負担(Expenses)

代理店販売店が販売促進に要した費用については
多くの場合、代理店はコミッションから販売店は製品の
再販売から得られる利益で賄うことになります。

条文としては下記のような具合です。

Unless otherwise agreed, Agent shall bear any
and all expenses and disbursement such as cabling,
traveling and other expenses incurred in connection
with the sales of Product. 

In addition, Agent shall, at its own cost, maintain office,
sales staff and other necessary facilities for the performance
of the obligation of Agent in conformity with all instructions
given by Company.


しかしながらケースによっては、その分をメーカーが
負担する場合もあります。

この場合、どのような費用をどのように計算し、どのように
請求できるのかをできるだけ詳細に決めておきましょう。
結構揉めるポイントです。

イメージが具体的に湧きやすいように代理店販売店
請求する費用項目の例を下記に列挙しておきます。

・工事費
・交通費
・宿泊費
・会議費/交際費
・資料代
・印刷代
・日当


特に経営基盤が弱い代理店販売店は特に最初の
うちは、コミッションや再販売による利益に関係なく、
上記費用は別途請求できるような条件にしておいた
方が良いケースが多いみたいです。


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レポート(Report)

メーカーにとって海外の代理店/販売店の
活動レポートを取得することは国内市場以上に
マーケティングや顧客管理上、とても重要なことです。

そこの市場が良くなければ撤退するし、とても魅力的な
市場であれば、直接自分の会社を設立して本格的に
製品をその地域で販売することになるからです。

また顧客のクレーム情報を取得することにより、
製品の改良点が見つかるかもしれません。


遠藤の経験では、このレポートをあまり深く考えていらっしゃる
方があまりにも少ないような気がします。

マーケティング/顧客管理に対する感覚は是非メーカとして
身につけておきたいものです。

話が横にそれました。

レポートに関しては、記載内容そしてどれくらいの頻度で提出して
もらうかを契約書に記載します。具体的な記載項目の例を下記に
列挙しておきますね。提出頻度は毎月、3ケ月毎くらいが多い
みたいです。


当月売上高
当月在庫数
来月/3ケ月/半年後売上見込
当月実施した販売促進活動
顧客からのクレーム・製品の不具合
競合他社の状況
市場の状況
その他報告すべき重要な情報

 

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契約期間(Term/Duration)

どうしてでしょうか?

どうも契約書の契約期間について、「自動更新」にしたがる
方々が多いです。

下記のような条文です。

Article XX Duration

The term of this Agreement shall be one(1) year
from the execution of this Agreement. Thereafter,
this Agreement shall be extended automatically for
successive periods of one (1) year each unless
either party gives the other party notice of non-extension
in writing at least thirty (30) days prior to the expiration
of the original or any extended term of this Agreement.

(契約期間)

本契約期間は開始から1年間有効とし、いずれの当事者が当初期間
または更新期間の満了少なくとも30日前までに相手方に対して本契約を
更新しない旨の書面による通知をしない限り、自動的にさらに1年間ずつ
更新される。



自動更新にしておいた方が、いちいち更新しなくても済む!

ということだと思います。

確かに一理あると思いますし、ある意味正しい考え方です。


但し、これはメーカーと代理店/販売店とのビジネスがうまく
行っている場合の話です。

 

各当事者との信頼関係が壊れていたり、そもそも代理店/販売店
ビジネスがうまく行っていなかったらどうでしょうか?

直ちに、そしてスムーズに契約を終わらしたいですよね?

そのような場合の契約期間は、原則は○○年、但し両当事者で契約期間
満了前までに書面で合意したときは、更に○○年延長する、という、
合意更新」の形にしておいた方が良いと思います。


例えば下記のような感じです。

ArticleXX Duration

The term of this Agreement shall be one (1) year
from the date first above written unless both parties
agree in writing to renew this Agreement at least
thirty (30) days prior to the expiration of the term of 
this Agreement.

(契約期間)
本契約の有効期間は、両当事者その期間満了の1ケ月前までに
書面で更新の合意をしない限り冒頭記載の日から起算して1年間
とする。 



特に、初めての相手と代理店/販売店契約を締結するときは、慎重を
期するためにも、自動更新にはせずに、様子見で1年とか半年とかの
設定による合意更新しておいた方が無難のようです。

 

これをしないでおくと、継続的契約の終了にあたっては、信義則等に
より、一定の制限をかけたり、損害の補償を命じたりする判例があり
ますので注意が必要になります。

契約期間の定めのある場合とない場合では、契約期間の定めの
ない場合の方が契約の終了に関しては慎重に判断されますので
契約の解約をより確実にしたい場合には、契約期間の定めは
重要になります。



また、これも非常によくある話ですが・・・

契約を締結する前に、先行して代理店/販売活動を開始してしまった。
すでに費用が発生してしまっているので、とにかく多少の事は目をつぶって
でも契約を締結してしまいたい。

 

あせる必要は全然ありません!

 

たとえ、契約締結前に先行して代理店/販売店活動を開始し、費用が
発生してしまっていても、契約締結後に後付けでそれらの費用について
も、契約書でカバーできます。例えばこんな感じです。


Notwithsdanding the date of execution hereof, this Agreement
shall be effective as of XXXXXXXX and shall remain in force
for a period of two (2) years.
本契約は、その締結日に拘わらず平成○○年○月○日から効力を発し、
以後2年間有効とする。

 

両者合意のうえで契約の効力を遡らせるのですから全く問題ありません。

ちなみに、これもよく誤解されますが、契約締結日自体を遡らせるのは
事実と異なる記載ですので、トラブルの元になりますので避けた方が良い
でしょう。

 

******************************************************

また、有効期間満了日にすでに成立した個別契約があった場合はどうするのか?
もきちんと規定しておきましょう。

契約期間途中での契約解除と異なり、両当事者の信頼関係は保たれているケースが
多いので、通常は下記のように、当該個別契約については最後まで有効に存続する
ように規定する場合が多いようです。

 

Individual Contract which has already been concluded
at the time of expiration of this Contract shall remain
effective and be subject to the terms and conditions herein
in spite of the expiration of this Contract.

本契約の満了日に、本契約に基づき締結された個別契約が存続するときは、
本契約は当該個別契約の存続期間中、有効に存続するものとする。

 

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契約解除(Termination)

契約の解除(Termination)とは、有効に成立した契約を
当事者の一方の解除権により、その成立に遡って解消させることです。


しかしながら、Distributorship Agreementのような
継続的契約の解除については、契約の成立に遡って
解消させるとそれまでに行われた多くの個別契約の履行が
白紙に戻ることになるので、将来効(将来における契約の
効力がなくなるだけで、過去の実行済みの契約には効力が
及ばないこと)のみが認められます。


原則的に、契約は当事者間の合意に基づいて取引が
行われている以上、一方的に解除することはできません。

民法でも契約解除できるケースとして定められているのは、
相手方の、

・履行遅滞=例:支払期日になっても支払が滞っている

履行不能=例:支払期日になっているかどうかに拘わらず
           相手方が支払不可能な場合

瑕疵担保責任=受入検査時に発見できなかった瑕疵が
           後になって発見された」など限られたケース

です。

これらを法定解除と言います。


よって、それ以外にも当事者間の合意によって
契約解除できるケースを全て契約書上に列記して
おくことは極めて重要です。

これを約定解除と言います。


下記に、約定解除の具体例を書いておきますので、
ご自身のビジネスに当てはめてぜひご検討してみてください。

◆相手方の違反行為等
 ・契約違反(Breach of contract)
 ・監督官庁からの営業取り消し(Cancellation of license by Relating Authorities)
 ・詐術、その他の背信的行為(Fraud and other act of betrayal)
 ・法令違反・公序良俗に反する行為(legal violation、offense against public order and morals)


◆相手方に経済的信用不安/組織変更があった場合の解除
 ・差押え(Attachment)、仮差押え(Provisional Attachment)
 ・仮処分(Provisional Disposition/Provisional Injunction)
  ・強制執行(Execution)
 ・公租公課の滞納処分(Attachment for delinquent Tax)
 ・競売(Public Sale)
 ・手形不渡り(Dishonor of Bill)
 ・銀行取引停止処分(Suspension of Bank Transactions)
 ・支払不能(Insolvency)
 ・破産手続(Bankruptcy)
 ・民事再生手続(Civil Rehabilitation)、会社更生法手続(Rehabilitation/Reorganization)
 ・解散(Wind-up/Dissolution)、清算(Liquidation)
 ・合併吸収(Merger and Acquisition)


そして契約解除をする時は多くの場合、損害賠償(Damages)
が伴いますので、同時に規定することが多いです。

◆Damages
If either party was damaged due to the other party's breach
or default of any provision of this Agreement or Individual
Contract or by the termination specified in this Article, the
non defauting party may claim the defaulting party damages
thereof.


ちなみに裁判等でたとえ勝訴するにしても判決が出るまでに
時間がかかり、それまでに被害が拡大してしまうリスクも
あります。そこでまずはそのリスクを「差止=Injunction」する
権利も合わせて規定することをお勧めします。

◆Injunction
Nothing in this and Article (Jurisdiction) shall limit
the right of the parties to seek relief intended to
preserve the status quo or interim measures,such as
preliminary injunctions, from any court of competent
jurisdiction, the pre-arbitral referee and/or the arbitral
tribunal. 

 

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契約終了後の措置(Effect of Termination or Expiration)

契約が期間満了(Expiration)、解除(Termination)に
よって終了したからと言って
何もしなくも良いわけではありません。

具体的には、下記のようなポイントを両当事者の間で決めて
おきましょう。

・在庫品の取扱い
 ⇒販売店が引き続き在庫品を販売可能か?

・商標/商号/ロゴの使用
 ⇒代理店/販売店は直ちに使用を中止するのか?

・貸与品/支給品の取扱い
 ⇒代理店/販売店は直ちにメーカーに返還するのかそれとも
   処分するのか?

・個別契約の取扱い
 ⇒契約終了時にすでに成立した個別契約についてはどうするか?

◆契約終了時にすでに成立していた個別契約については
 存続させる条文の例
 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
Individual Contract which has already been concluded
at the time of expiration of this Agreement shall remain
effective and be subject to the terms and conditions herein
in spite of the expiration of this Agreement.



・プール金の取扱い
 ⇒両当事者で販売促進活動・イベント用にキープしてあったプール金
   はどうするか?

・支払について
 ⇒すでに請求書が発行されている債権の支払期限はどうするか?
   ※債権者としては期限の利益の喪失/相殺を考えることになる。


この期限の利益の喪失(=Accellation)と相殺(Offset)については
債権回収上かなり重要な条文となります。

◆Accellation
The due date of all outstanding debt shall become 
automatically due and payable by immediate telegraphic 
transfer on the effective date of termination, 
even if longer moratorium had been previously provided.


なお期限の利益の喪失とは?の基本的な説明についてはこちらを
参照くださいませ。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.master-license.com/article/14127791.html 


◆Offset
Either of the parties shall be entitled to offset any claims
and/or receivables it has against the other party under this
Agreement and Individual Contract. 


なお相殺とは?の基本的な説明についてはこちらを
参照くださいませ。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
https://www.master-license.com/article/14127798.html


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製造物責任(Product Liability)

メーカーは、製造者として第三者の生命、身体、財産を侵害する
欠陥を製品が有しており、実際の損害が発生したときは、賠償
責任を負うことが製造物責任法に定められていますが、
エンドユーザから見れば、それを販売した代理店/販売店も一緒
なのでメーカー共々、訴えられる可能性があります。

また、販売店に関しては直接、製品を取り扱うので販売店自体
や従業員などが製品の欠陥により損害を負う可能性もあります。

 

実際の判例では、代理店/販売店は自ら設計したり、製造したり
している訳ではないので、たとえ訴えられたとしても製品の欠陥に
基づく製造物責任を問われることは稀のようです。

 

但し、ここがややこしいところなのですが・・・

 

輸入者は製造物責任を負う

 たとえ自ら設計したり、製造したりすることのない販売店であっても、
 製品を海外から輸入して販売するケースでも製造物責任の対象
 なります。

 これは、被害者が海外の製造業者に直接責任を問うことが困難で
 あるから、とり合えず輸入業者に責任を負わせよう!という趣旨です。

民法による責任を負わされる可能性はあり得る

 自ら設計したり、製造したりすることのない代理店/販売店であって
 かる輸入業者でなかったとしても、民法等の他の法律に基づいて
 責任を問われる可能性は依然として残ります。

 


以上のようなケースを防ぐために、代理店/販売店としては
契約書上にメーカーの製造物責任に関する規定を必ず記載して
おくことがとても重要です。

更には、メーカーが加入している生産物責任保険(=PL保険)の
被保険者として加えてもらうことも代理店/販売店としては検討
すべきところです。

◆メーカーにProduct Liabilityに係る補償を求める条文の例

Seller shall be liable for, indemnify and hold Distributor
harmless from, all claims, loses, expenses, damages,
litigations and/or reasonable attornys’ fees including,
but not limited to, suits or claims for damages for human
bodily injury, death or other property, arising out of or
in relation to any defect of Products, actual or threatened,
by any third party such as Distributor’s customer and
Distributor may claim Seller Distributor’s damages thereof.

◆更に、PL保険に加入させて自分もその被保険者として加えさせる
 条文例

Seller shall obtain an appropriate product liability insurance
for the coverage of aggregate five (5) million US dollar and
per occurrence one (1) million US dollar which Distributor
shall be named as an additional insured.

 

そして最後に製造物責任の対象物について少しだけお話して
おきましょう。

PL法第2条第1項で「対象となる製造物」について下記のように
規定しています。

==========================
製造又は加工された動産
==========================


この条文により、下記のようなものは原則、製造物責任法の対象外
されますので、覚えておくとよいと思います。

未加工の農産物
 ※農産物を加工して漬物にした際に有害物質が混入したようなケースは対象

◆「加工」は対象となるが「修理」は対象とはならない
 ※「修理」とは元に戻すこと。「加工」とは何かを付け加えること

不動産(土地や建物)
 ※建物の不具合による第三者被害は、民法717条(土地工作物責任)によりカバー
 ※「不動産」とは、建物、石垣、テレビ塔等、付着された土地に吸収され、別個独立
  しないもの。他方、経済的に独立の価値があり、簡単に移動できる、仮小屋、足場、
  公衆電話等は対象となる。

ソフトウェア・プログラム
 ソフトウェア・プログラム単体は、動産ではないので対象外。これに対し機械に
 組み込まれた場合は動産であるから対象になる(例:埋め込みマイクロチップ)

 

 では、ソフトウェアがインストールされたPCはどうか?

2説あって対立しているそうです。

説@ハードウェアとソフトウェアのメーカが同一であれば対象となる

説Aプレインストールされることにより、製造物の一部となるので
   対象となる




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知的財産権(Intellectual Property Right)

知的財産権に関しては、取引する製品の特性に応じて
どこまで詳細に契約書に規定するかが決まってきますが、
通常は下記の点がポイントになります。


◆互いに知的財産権を侵害しないこと。勝手に相手方の
  知的財産権を出願しないこと。

 ※最も基本的な内容です。


◆製品の知的財産権に関して、第三者との紛争になったときは
 直ちに相手方に通知し、両当事者で共同して問題の解決に
 あたること。

 ※上記に関しては、代理店/販売店のスタンスとして単に通知
  はするが、以後は拘わり合いになりたくないので、後の責任は
  全てメーカーでとって代理店/販売店を免責するよう要求する
  ケースもあります。

製品が販売地域における第三者の知的財産権を侵害しないこと。

 ★これが最も揉めるポイントです。メーカーと販売店の
  それぞれの言い分は下記のとおりです。

・メーカー
 そんな他国の知的財産権までいちいち費用をかけて
 調査することなど不可能。例えば特許などは国ごとに
 特許庁があるので、どこの誰のどんな特許があるか?
 などは調査できない。よってその国の販売店の方で
 調査すべき。

・販売店
 他国だろうとなんだろうと、その製品を製造したメーカが
 販売地域における第三者の知的財産権を侵害しない事を
 保証するのは当然。さもないと安心して販売活動を行う事
 などできない。

 販売店の交渉力が強い場合は別途、
  補償契約(Indemnification Agreement)を締結する
 ことも珍しくありません。特にIT企業同士の契約ではこの
 傾向が顕著です。 


両者の言い分はそれぞれ一理あるのです。
よってこのポイントで揉めたら、更に細かく深く条件設定を
しないと、交渉決裂になる可能性があるので要注意です。


◆メーカーが提供した図面・試作品・データなどの技術情報に基づき
 代理店/販売店が新たに発明をしたときの取扱い

 ※これについては代理店/販売店が新たな発明ができるほど
  技術力を有している時には取り決めしておいた方が良いでしょう。


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秘密保持(Confidentiality)

製品の特性に応じて秘密保持義務について規定します。
ポイントになるのは下記の項目です。

・第三者への開示以外に、複製・改変・目的外使用の禁止も
 するか?

・法律や政府機関の要請による開示の場合は、免責とするか?

・子会社、関連会社、外部専門家(弁護士、税理士等)への開示
 は許可するか?

またメーカと販売店とで圧倒的に秘密情報の開示する割合の
偏りがあるときは、この秘密保持条項を調整することも検討
することをお勧めします。

つまり、秘密情報を開示する割合が多ければ、ものすごく
厳しい規定にしますし、少なければ甘い規定にした方が
有利です。

秘密情報については、「契約書に規定してあるから大丈夫!」
と言って後は何もしない人が多いですが間違っています。

社内でどのように秘密情報を管理するのか(例:規定の整備、
システム構築や金庫等へ保管、更には整理番号の付与や
管理者の任命等)を組織的に行う必要が出てきますので、 
各部門から担当者を選出して秘密情報管理委員会のような
ものを設置することが望ましいです。

またISO27001/ISMSを取得するのも一考かと思いますので
検討することをお勧めします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
http://www.arm-consulting.co.jp/iso27001/ 

 


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期限の利益の喪失(Acceleration)

ここでは期限の利益の喪失(Acceleration)について
お話しします。 


例えば、
製品の納入が8/1で請求書の支払期限が8/31だったします。

この場合、販売店は8/31までは代金を支払わなくても良い、
期限の利益」を持っていると法律上言います。

 

ところが販売店が契約違反や破産のような状況になったら
どうでしょうか?

メーカーとしては8/31まで待っていられないですよね?

そのような場合は期限の利益を喪失させ、「直ちに払いなさい!」と
請求できるようにするのがこの条文の趣旨です。

これがあるのとないのとで債権回収上大きな差が
出ることがある重要な条文です。



◆条文例

Acceleration

the due date of all outstanding debt shall become automatically due and payable by immediate telegraphic transfer on the effective date of termination, even if longer moratorium had been previously provided.


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相殺(Off Set)

ここは相殺(Offset)について説明します。

相殺とは、例えば売主が買主に700万円の売掛金債権があり、

逆に買主も売主に対して500万円の債権を持っているような場合

において、その債権債務を対当額にて消滅させ、売主の債権を

差し引き200万円にすることを言います。

相殺は、広い意味では当事者間で合意のうえ、日常的に前述の

ようなことを行うことを含みますが、狭い意味では片方の当事者の

一方的意思表示による相殺のことを意味します。

 

例えば前述の例で言えば、買主が倒産したような場合に、売主の

一方的な通知により双方の売掛金債権を相殺し、最終的に差し引き

200万円に売主債権を減らすようなことを言います。

 


もしこの相殺が売主に認められていなければ、どうでしょう?

 

買主が倒産してしまったので売主に対する700万円の支払いはできない

にもかかわらず、逆に売主は支払期日が来たら500万円支払わなければ

ならず、非常に売主にとって不利です。

 

よってそのような不平等を避けるためにこの相殺制度があり、倒産した

取引先から売掛金を回収する有効な手段として良く利用されています。

 


尚、前述の例に沿って言うと、相殺する側の債権(売主債権700万円)

自働債権といい、相殺される側の債権(買主債権500万円)受働債権

と言います。



◆条文例

Offset

Either of the parties shall be entitled to offset any claims
and/or receivables it has against the other party under this
Agreement and Individual Contract. 

 


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損害賠償額の上限(Limitation of Liability)

ここでは損害賠償額の上限(Limitation of Liability)についてお話しします。

主にこれは商品/サービスの売り手が買い手に対して
要求する条文です。

一言で言うと、

************************************************
何かあったときの、損害賠償額は○○までを上限としてお支払します!
************************************************

という内容になります。

例えば、知的財産権の侵害などはなかなか防止策が立てるのが
難しく、その損害賠償額も天文学的な金額になることも少なくありません。

そのような場合、売り手が中小企業である場合は一発で倒産して
しまうようなダメージを受けますのでこのような条文を挿入することが 
多いです。

もちろん買い手としては感情的には、「何言ってるの?」と簡単に
受け入れられないものですが、冷静に考えると売り手が潰れて
しまうと自分のビジネスも危うくなるような場合は受け入れることも
選択肢として検討すべき項目ではあります。 


◆条文例◆

Limitation of Liability

In the event Buyer were involved in any suits or actions on account of alleged patent infringement, Seller shall bear and pay to Buyer for any claimed amount within the limits of the total sales amount of the Products delivered by Seller to Buyer up to the time of first receipt by Buyer of such claim, subject to immediate notice by Buyer to Seller in writing of any such suits or actions and provision by Buyer of all information needed by Seller to establish effective defenses.

 




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