以前、遠藤はマレーシアのクアラルンプール
に4年間ほど、とあるプロジェクトのために
住んでいました。
当地は、人口約2940万人。
マレーシア人6割、中国人3割、インド人その他1割
の多民族国家です。
で、他の多民族国家同様にそれぞれの民族は他の民族
のことが基本的に嫌い!(笑)
他の民族の悪口を遠藤は何度聞かされたことか^^;
でも他の多民族国家とは決定的に違う点が一つだけ
あります。それは、大規模な「民族紛争」が独立してから
その歴史上、皆無に等しいということ。
これは中東などの宗教戦争などのことを思えば
驚愕の事実です。
ある時、マレーシアでの中国人パートナー
(以下、李さんという)に不思議に思って
この点について聞いてみたことがあります。
すると・・・
李さん:「Mr.Endo、コミュニケーションは何のために
取るんだと思う?」
と突然、おかしな事を聞いてきました。そこで、
遠藤:「そりゃーお互いわかり合うためでしょ?」
と答えました。すると、
李さん:「Mr.Endo、そいつは違うな。わかり合うなんて
言っているその深層意識の中には、相手を
コントロールしたいという下心が隠れているのさ。。。」
と言われ、半ばムッとして、
遠藤:「じゃあなんのため?」
と聞き返しました。
李さん:「いいかい。コミュニケーションで相手とわかり合おう
なんて言うのは人間の驕りだ。」
「コミュニケーションはあなたと私は違うんだ!という事
に気付くためにするものなのさ。」
つまり、別の言い方をすると
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他人とわかり合うなんて所詮ムリ!!
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て事なのです。
「エーーーーーーーー?????????」
と、その時はものすごーくびっくりしました^^;
でも、その後も長くマレーシアに暮らして
わかったのは、
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他人とわかり合うなんて所詮ムリ!!
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ていう価値観というか考え方があるからこそ
この国は長きに渡って平和を保つことが
できたんだなーという事です。
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他人とわかり合うなんて所詮ムリ!!
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なんて言うと、「なんかさびしい考え方だねー」
なんてあなたは思うかもしれません。
でもこれって事実です。
人間は日々変化します。
変化する自分自身の事すらよくわからなくなるのに
他人様のことなんかわかるはずがないと思うのが
ごく自然なのですよ。
そして最も大事なポイントは、
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他人とわかり合うなんて所詮ムリ!!
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という価値観があるからこそ、
他人との関係やコミュニケーションに
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常に気を使う人になれる!
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と言うことなのではないでしょうか?
「アイツの事は俺は全てわかってるから
安心しろ!」
などとうそぶく人よりも余程真摯な考え方
では?とマレーシアの人たちと暮らしている
うちに思うようになりました。
この考え方、業務提携契約交渉でもとても
役に立ちます。特に海外の企業との交渉では
テキメンです。
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相手とわかり合うなんて所詮ムリ!!
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って思っているからこそ、より相手の信頼を
得ようと努力し、交渉の戦略を練り、時には
裏切られようとも、平常心でいられるのでは
ないかと思います。
これは何も契約交渉に限ったことではないかも
しれませんが、あなたもぜひ交渉に臨む
前には、
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相手とわかり合うなんて所詮ムリ!!
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と3回唱えてから望んでくださいね(笑)
またメールしますね。
遠藤祐二