英文契約書は翻訳しても使えない?
業務提携契約専門の行政書士の遠藤祐二です。
いつもお読みいただき、本当にありがとうございます!
今日は
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英文契約書の翻訳に無駄なお金を使うのはやめましょう!================================
についてお話ししますね。
円高のせいでしょうか?
従業員10人足らずの中小企業でも、海外に打って出て
ビジネスをやらざるを得ない状況にあるようですね。
昨年末から、英文契約のサポート依頼がドチャッ!と
増えました。
「英文契約書を作ってください!」と、
「英文契約書をチェック/修正してください!」
の2種類の依頼がほとんどです。
でもたまに・・・
「英文契約書を翻訳してください!」
というご依頼もいただきます。
遠藤は翻訳家ではないのですが(苦笑)
ここで遠藤はいつも言います。
「私共は英文契約書の【翻訳】はしません。
【要約】ならしますけど・・」
ここで、ちょっとあなたに見て頂きたいものがあります。
下記の英文契約書の条文とその「翻訳」です。
特に翻訳された和文の方を見てくださいね!
【英文契約書条文の翻訳例】
Article 31 − Waiver
Failure by either party to require performanceby the other party or to claim a breach of any provision of this Agreement shall in no manner be deemed to be a waiver of such provision orright on any other occasion.
第 31 条(権利放棄)
当事者の一方が他方に対し、本契約の条項に基づく責務の
履行を要求せず、または本契約に対する違反に対して
申立てを行わない場合であっても、本契約により生ずる
かかる条項もしくは権利を放棄したものとみなされることはない。
いかがでしたか?翻訳された和文の意味わかりましたか?
もし一発で「わかった!」と言うのであればもうこれ以上
この記事を読み進めなくて結構です。
でも、もしあなたが、「よーわからん!!」と言うのであれば、
もう少し遠藤の話を聞いてください。
つまりですね。
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和文だろうと英文だろうと、「契約書」に
書かれていることは「よーわからん!!」
ということが多い!
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ということなんですよ!
あなたの英文契約書の翻訳の目的が、
「役所に英文契約書の正確な翻訳を提出しなければならない」
と言うのであれば翻訳でも良いでしょう。
でも、もしあなたの目的が、
「英文契約書に書かれていることの意味を知り、リスクを知り、
どのように対応したら良いのかを知りたい、
ということだったらどうですか?
高いお金を翻訳会社に支払って、意味のわからん翻訳文を
手に入れることにどれだけの意味があると言うのでしょう?
だから、「要約+説明文」なんですよ!!!
「よーするに○○なのよ!」ということを知ることが、
あなたにとって最も大事なことなのでは?
だから、英文契約書を取引相手の海外企業から受け取ったときは
「翻訳」を翻訳会社に頼むのではなく、「要約+説明」を、
専門家にお願いするようにしましょう。
最後に、先程の訳分からん英文契約書の条文の、
「要約+説明」の例を下記にご紹介しておきますね。
↓ ↓ ↓ ↓
https://www.master-gyosei.com/image/B1D1CAB8B7C0CCF3BDF1CDD7CCF3BBF6CEE3.pdf
★★★今日のまとめ★★★
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◆英文契約書の翻訳文は役に立たないことが多い。なぜなら
英文でも和文でも、意味がわからないことが多いから。
◆英文契約書の翻訳を頼むのではなく、「要約+説明」を
専門家にお願いしましょう
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今日もお読み頂きありがとうございました。
またメールしますね
遠藤祐二