定義を言語化できないと生き残れませんよ・・・
業務提携契約専門の行政書士 遠藤です。
昨日はどうも仕事に身が入らず、ボーッとマーケティングの
セミナー動画を見ていると、USP(=Unique Selling Proposition)
についてやっていました。
USPとは簡単に言うと独自の売りですよね?
そこで、講師の方が参加者に質問しました。
講師 :あなたは自分のお客様から、あなたのサービスを
買ってもらった理由はなんだと言われますか?
参加者:人柄だそうです。
講師 :人柄とは具体的には?
参加者:ほっとするんだそうです。
講師 :どのようなことでほっとするんですか?
参加者:良く話を聞いてもらえるからと言われます。
講師 :それだけですか?他にはありますか?
参加者:一方的にアドバイスするのではなく、気付かせて
くれるからと言われます。
講師 :具体的に、よく話を聞いてもらえ、気付きを与えて
くれることとはどんなケースがありましたか?
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「しつこい!!!」と見ていて思うくらい、延々と講師と参加者の
やり取りが続いて行きます。
講師曰く、最後には「自分のUSPの定義を言語化」できないと
ダメなんだそうです。
なんだかフニャフニャっとしたままでは、自分の独自の売りとは
言えないし、当然自分の商品の良さを顧客に伝えることもできない。
そのためには、上記のような徹底的な深堀が必要なんだとか・・・
講師の人の最後の言葉がとても印象的でした。
「USPの定義を言語化する作業。ものすごいきついんですよねー。」
「でもだから良いんです!2,3日で簡単に言語化されて
しまったらすぐ真似されてしまうんです!」
「ここで長い時間をかけて生みの苦しみを経て生みだされた
USPだからこそ、真の独自のウリになるのです」
マーケティングの勉強をしていて、「定義が大事!」なんて言われた
のでちょっとびっくりしてしまいました。
契約書の中でも実はたくさんの言葉を「定義」します。
有名なところで言えば、遠藤株式会社(以下、「甲」という)なんて
使い方をします。
これで契約書の中で、甲と言えば遠藤株式会社のことになるのです。
さて、この契約書の中で最も大事な定義とは何でしょうか?
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それは、実際に当事者間でやり取りされる「商品」や「サービス」です。
みなさん、この点がびっくりするほど出来ていないのです!!!
例えば「電子カルテシステム」という商品を甲から乙に販売する契約書を
作成するとします。
この場合、単に「電子カルテシステム」だけでは、どんな機能があって
どんな用途に使えて、どのような特徴があるのか第三者にわからない
ですよね?
よって、本当に良く出来た契約書では「電子カルテシステム○○は
医療用のカルテ管理用のシステムを言い、詳細は別紙に定める」などと
定義し、その別紙として100ページぐらいある、分厚い仕様書をつける
こともあります。
それくらい厳密に商品やサービスは定義されないとトラブルの元に
なるのです。
遠藤はよく、「100人の人が見て、100人とも同じ意味に取るような
定義にしてください!」とクライアントに言っています。
それ程厳しいものなのですよ。
ある裁判では、Tシャツにプリントするあるキャラクターの向きが
契約書では「右向き」で使用するように定められていたのに実際の
Tシャツに間違って「左向き」に使ってしまったため、「契約違反だ!」と
訴えられた例もあるくらいです。
マーケティングでも契約書でも、「定義を言語化する」と言うのはとても
過酷な作業であり、だからこそ重要なんですよね。
あなたも、商品やサービスの定義がきちんと決まっていないのに
なぜかその価格だけは決まっている・・・
と言うような笑えないような状況だけは是非避けるようにしましょうね。
定義を言語化するためには・・・・
◆具体的には?
◆他のやり方では?
◆誰のための?
◆どこでいつどのように使う?
◆一言で言うと?
などの質問を自分にして行くとよいみたいですよ^^
またメールしますね。
遠藤祐二